【イラン】オアシス都市ヤズドは旧市街が面白い

イラン
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イスラム教・シーア派の聖地・マシュハドから砂漠都市・ヤズドにやってきました。

ヤズドは迷路のように入り組んだ小路と土で塗り固められたベージュ色の旧市街が面白い街。そしてカナート(地下水路)やバードギール(風採り塔)など先人の知恵を感じることが出来る町でした。

さらにヤズドといえばゾロアスター教。サーサーン朝時代には国教であったゾロアスター教徒が今でも数多く住んでいる街です。

【場所】ヤズド
【滞在日】2019年8月7日~8月8日
【通貨】1$=42,000リアル(公定レート)1$=117,500リアル(闇両替レート)1$=108.5円
※イランには2種類の通貨があります。紙幣はリアル。店舗での記載は基本的にトマン。10リアル=1トマンです。

1.ヤズドとは

イランの中央、キャビール砂漠とルート砂漠の交わるところにあるオアシス都市。そして、世界最古の宗教の一つである、ゾロアスター教文化の中心地でもあります。イスラム教徒が大半を占めるイランにおいて、ゾロアスター教が今もなお住み続ける街です。

最近では、アカデミー賞候補となった映画「ボヘミアン・ラプソディー」で、ロックバンド・Queenのボーカル、フレディ・マーキュリーの両親がゾロアスター教徒・パールシーであったことが描かれています。

その歴史的価値の重要性から、2017年にはヤズドの歴史的地区そのものが世界遺産に登録されています。

 

2.ヤズド観光

2-1.まるで迷路!旧市街散策

ヤズドには、日干し煉瓦で造られた広大な旧市街があります。

旧市街には迷路のように入り組んだ小路が沢山。

街を歩いていると時々、左右非対称の取っ手がついた玄関扉を見かけます。

これは、男女別のドアノブで、ノックの音で客の男女を判別していたようです。実際にノックしてみると、左側の丸い方が少し高い音でした。確かに違う!

そして、各家に煙突のように造られているのは「バードギール」と呼ばれる風採り塔。「風採り塔」という通り、塔の上部には通気口があります。

ヤズドは夏には気温が50℃近くになる日もあります。そんな厳しい熱さを乗り越えるために考えられたのが、地下水路(=カナート)。そのカナートによって地下から冷気を室内へ取り込むだけでなく、熱気は塔上部の通気口を通して外に逃がす構造になっているようです。

同じように地下水路を利用していた中国のオアシス都市・トルファンでも感じたことですが、先人の知恵は偉大です。

旧市街の街歩きで何ヵ所かみかけた地下水路への入口。奥が見えません。

 

 

↑ヤズドのシンボル的寺院。マスジェデ・ジャーメ。女性礼拝客は副礼拝室から屋上へ上ることができると聞いていたのですが、私が行ったときには上ることが出来ませんでした。

 

ヤズドで最大の高さのバードギールを持つドラウト・アーバード庭園。入場料20,000リアル。。ヤズドのドラウト・アーバード庭園は「ペルシャ式庭園」として世界遺産に登録されています。

この入口を探すために一周しました…。入口は建物の南西です。

綺麗に整備されています。

内部に入ると無料のガイドさんが英語で丁寧に説明してくれました。

この中央には水を入れて、風の流れとともに自然の冷房設備となっていたそうです。今は水がない状態ですが、風が通るため意外と涼しい。その理由が、天井にある風採り塔。

高さ33.8mもあり、ヤズドのバードギールの中で最も高いと言われています。この塔のおかげで風の流れが出来、さらに熱気は上へと逃げるわけです。

 

そういえば、私が宿泊した安宿(Friendly Hotel)の共有スペースにも冷房設備の前に水場がありました。(↓)

この冷気と水のおかげで、日中は40℃を越えるヤズドでも部屋の外で快適に過ごすことが出来ました。本当に賢いです。

 

 

入口とは別にステンドグラスがある部屋が複数あります。それらの部屋との境には虫や埃避けのための段差がります。

ステンドグラスが凄く美しい!ガイドさんによると朝8時ごろが光の関係で一番きれいなんだそう。

もちろん皆さん写真撮影。この美しいステンドグラスが風採り塔のある部屋以外の3方に。旧市街からは西側に少し離れていますが、わざわざ訪れる価値のある場所でした。

 

 

ちなみにイランでは昼間は気温が高く暑いため、街歩きをしても日中はシャッター街ということがしばしば。通行人も多くありません。

しかし、夕方~夜にかけてイラン人は出歩き始めます。

アミール・チャグマーグのライトアップ。

今までどこにいたのかと思う程大勢の人。

アミール・チャグマーグの前にある噴水も綺麗です。

 

アミールチャグマーグ前にあるフルーツジュース屋

英語表記のメニューがあり、親切かと思いきや・・・。

ペルシア語メニューでは価格が約半分!

バナナジュース(small)は50,000キープ(ペルシア語メニューはトマン表示なので5,000トマン)。英語メニューにはノーマルサイズの140,000キープの表示のみ。とんだ外国人価格!

殆どのイラン人は優しいけど、ぼったくりも多いのでご注意ください。現地語メニューがある店は安心です。逆に、観光地で英語メニューがある店の多くは外国人料金という印象。

ただ、イランではフルーツシェイクを100円(=120,000リアル)以下で飲むことが出来るので嬉しいです。



 

2-2.沈黙の塔・ダフメ

ヤズドといえばゾロアスター教。そしてゾロアスター教に特徴的なのが鳥葬です。この沈黙の塔(正式には「ダフメイェ・ザルトシュティヤーン」=ゾロアスター教徒の墓場という意味)は実際にゾロアスター教徒の遺体を葬る鳥葬の場として実際に使われていた塔です。「沈黙の塔」は主に西欧で使われる言葉で、イランでは「ダフメ」の方が一般的。

ゾロアスター教は火を神聖視しており、火や土、水などの自然を人間の死体という不浄なるものによって穢すことを禁止していたため自然を汚さない鳥葬という方法が用いられていたようです。

しかし1930年代には鳥葬が禁止され、現在はイスラム教徒同様に土葬になっているため使用されていません。

沈黙の塔への行き方はバスを2回ほど乗り継ぐため、面倒。イランでは「snapp」というアプリで格安にタクシー配車できるため、タクシーを利用しました。中心部からは約9km、僅か60,000リアル(=55円)

夕陽を拝むため、日没前に訪れました。

入口。入場料20,000リアル(=184円)。入ってすぐ右側には水飲み場があります。

↑貯水池。

集会場の廃墟や現在ゾロアスター教徒が土葬に使用している墓地などがあります。

鳥葬の塔は左右に2つ。円形状の石積みで造られた塔で、外壁は泥で塗り固められています。

右側は階段があり、整備されている道。

左側は塔と塔の間の奥に入ると、上り道の入口があります。

砂利道ですが、左側の塔の方が右側の塔よりも高いため、そちらに上ることにしました。

塔の上。地面には遺体を外側から男性用、女性用、子供用という順番で並べられ、中央部の窪地に鳥に食べられて残った白骨が投げられていたそうです。

日本人の感覚からすると遺体を鳥に食べさせるとは信じられない事ですが、大地や自然を穢さないことを重要視するゾロアスター教においては、大地とは離れた石造りの上で遺体を鳥に食べさせて、「天へと送り届ける」方法が合理的だったのですね。

塔の上からはヤズドの新市街を一望できます。

そして夕日。右側の塔よりも高い位置にあるため、塔と一緒にしっかりと眺めることができました。

門に戻ったのは20時前。私が最後の観光客でした。

ゾロアスター教寺院のうち、異教徒でも見学可能なアーテシュキャデという聖火が絶え間なく燃え続けている神殿が市内にあるのですが、今回は訪れていません。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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