ジョージア第二の都市テラヴィを拠点としてワイナリーと修道院をまわりました。テラヴィがあるカヘティ地方はワイン産地として有名な場所。ジョージアはワイン発祥の地としても知られており、テラヴィ周辺にはワイナリーが沢山あります。
そのうちの一つ、Kindzmarauli corporation wine houseとネクレシ修道院、グレミ修道院を訪れたのでご紹介します。
【場所】テラヴィ
【移動日】2019年8月30日~31日
【気温】最高23℃ 最低17℃
【通貨】1ラリ≒36.2円
1.シグナギからテラヴィの行き方
シグナギ~テラヴィ行きのマルシュルートカは朝9時の1日1本のみです。
出発場所は、「Publictoilet」マークの場所。maps.meにはバス停マークがあります。トビリシ行きと同じバスターミナル。
9時にはトビリシ行き、テラヴィ行きと複数マルシュが停まっているので「テラヴィ?」と聞くと教えてくれます。チケットはカウンターで購入。6ラリでした。
30分遅れの9時30分に出発し。約2時間でテラヴィに到着しました。
↑テラヴィの到着場所。実査にはこの店よりも内に入った場所です。maps.meにはバスターミナルが「new」と「old」の二か所あり、「old」のバスターミナルが終点です。
2.テラヴィとは
ジョージア東部、カヘティ地方の中心都市で、ワインの産地として知られています。テラヴィの街自体は見どころが多くはないのですが、郊外にはワイナリーが沢山!実はジョージアワインは8,000年もの歴史があり、ワイン発祥の地として有名です。800年ではありません。8000年!!フランスやイタリアよりも古いのです。
世界最古とも言われる醸造法が受け継がれたジョージアのワインは、2013年にユネスコの無形文化遺産にも登録されているのです。
そのジョージアワインの製造法を見学するため、沢山あるうちの一つ、クレヴァリにあるワイナリーを、そして周囲にいくつもある修道院を数か所、半日かけて巡りました。
3.ワイナリー・修道院巡りのルート
➊テラヴィ→クヴァレリのKindzmarauli corporation wine house(ワイナリー)へマルシュルートカ
➋クヴァレリ→ネクレシのネクレシ修道院へ
❸ネクレシ→エニセリのグレミ修道院へ
という流れで、一番最初にマルシュルートカで一番奥にあるワイナリーへ行き、その後、徐々にテラヴィに戻ってくるルートです。
ただし、➋❸はマルシュルートカがタイミングよく現れるとは限らないため、宿の人の勧めもありヒッチハイクをしながらマルシュルートカを待つことにしました。
3-1.テラヴィからクレヴァリ行きのマルシュルートカ・乗り場
クヴァレリ行きのマルシュルートカには上記の「old」バスターミナルから乗ることが出来ます。
所要時間約45分、4ラリ。8:50、11:40、13:00、15:10発の1日4本です。
私は11:40発で乗車。
マルシュはクヴァレリの街中へ行き、ワイナリーの店の目の前を通過するので簡単にアクセス可能です。
3-2.Kindzmarauli corporation wine houseで試飲と見学
ルートの都合上、今日一番のお楽しみが最初。ジョージアといえば、カヘティ地方のワイナリーです。キンズマラウリというワインハウスを訪れました。
Wine houseの店内に入るとワインがずらり。店員さんにワイナリー見学と試飲をしたいと伝えると、少しの間待って、結局1対1で見学させてくれることになりました。
ワイナリーによってシステムは様々ですが、ここのワイナリーは予約不要です。
このワイナリーは見学・ガイドは無料。試飲は1杯2ラリ。4杯までです。
最初に見学だと思っていたのですが、他に観光客が来ないか待っていたこともあり、先に試飲をすることに。
何を飲みたい?と聞かれるのですが、ワインには詳しくないので「セミスイートとドライを赤白」4種類試飲することになりました。
気持ち程度の量なのが寂しいですが…。
4種類とも全部美味しいのですが、その中でもセミスイートワイン、凄く美味しい!甘くて飲みやすいです。赤は得意ではなかったのにゴクゴクと飲めてしまいそうな美味しさ。
日本で今まで飲んできたワインとは全く違い、新しい味わいでした。
ワイン通ではないため言葉で表現できませんが、美味しかったので工場見学後に白のセミスイートを1本購入。
購入したのはこちら。Kisi semi sweet。13.2ラリ(=479円)という驚きの安さ。一番安いものは7ラリからあります。ワイナリーにあるショップなのにお手頃です。日本のスーパーにあるワインと比較しても安すぎます。
今回が短期旅行だったなら、何本も購入して日本に持ち帰っていたでしょう。
さて、試飲の後はメインのワイン工場見学。ジョージアワインは古くから独特の製造方法で造られており、時代と共に廃れつつありました。しかし、世界遺産に登録されたのを契機に、その伝統的な製法に再注目されつつあるのです。
その製法とは、丸い大きな素焼きの壷(クヴェヴリ)の中で潰したブドウを発酵させ、温度が一定の地中のなかでブドウを再発酵させるというクヴェヴリ製法です。
クヴェヴリはこの写真にある壺。クヴェヴリ製法はジョージアの象徴として、至る所にクヴェヴリがあります。
ここからは英語ガイドさんが説明をしながら案内をしてくれます。
こちらの工場だけで、年間250万リットルも生産されているようです。
↑丸い大きな素焼きの壷(クヴェヴリ)の中で潰したブドウを発酵させ、温度が一定の地中のなかでブドウを再発酵させるというクヴェヴリ製法とはこの中で行われています。
壺の中のワインはこの棒状の道具でかき混ぜ、すくいあげます。
↑この角の形をした器は「カンツィ(kantsi)」。ヤギや牛の角で造られており、ジョージア土産としても有名。一度ワインを注ぐと、飲みきるまでテーブルにグラスを置くことが出来ないため、一気飲みしないといけません。
最後にワインセラーを見て見学終了。
↑ワイナリーと販売店舗。Wine Houseに訪れると、内部からワイナリーへ案内してくれました。
3-3.ネクレシ修道院
さて、ワイナリーを満喫した後は2つの修道院を巡ります。まずはネクレシにあるネクレシ修道院。マルシュルートカは本数が多くないので。これ以降はヒッチハイクと徒歩で目的地に向かいます。
ネクレシ修道院はアラザニ渓谷を見下ろす丘の上に位置するため、景色が良いです。
入口。自家用車はここまでです。
この入口から修道院がある丘へは1.5km。僅か1.5kmとはいえ坂道が続くのでミニバスを利用することにしました。約30分毎。往復2ラリ。ミニバスが来る10分間は辺りを散策。
赤いミニバスが到着するとチケットを提示して乗車。実際に坂道を通った感想として、徒歩の場合は相当な覚悟が必要です。
このネクレシ修道院には、聖母マリア教会や大聖堂教会、司教宮殿、塔、ワインセラーなど複数の建物があります。4世紀にまず協会が建てられ、その後6世紀後半に13修道士の一人、聖アビボが修道院を縦らそうです。
教会は左奥。聖アビボによって建てられた教会内部の撮影はNG。壁画が凄く立派で歴史を感じる教会です。教会内では、女性は頭を隠しスカートを巻きます。
おそらくこの建物はワインセラー。教会のすぐ横にもワインの貯蔵庫かあったのですね。
コインを投げる地元民。ロシア語なのでよくわかりませんでしたが、願いが叶うそうです。
丘の上から景色を見渡せる良い場所でした。カヘティ地方なので、ブドウ畑が広がっています。
3-4.グレミ修道院
1465年から1616年の150年間のカヘティ王国の首都がグレミ。そのカヘティ王国の力がピークに達した時代にレヴァン王が建てたのがグレミ修道院です。グレミ修道院は城壁に囲まれた教会で、要塞と教会、2つの役割を担っていたそうです。
こちらの修道院は、グルジア正教会として今現在も利用されています。
水色の屋根が可愛い修道院。丘の上に建てられているのですぐに見つけることが出来ます。晴れていたらもっと景色が良かっただろうな…。
こちらの敷地内にもクヴェヴリがありました。
入口に行ってみると、正装した人が何人も。結婚式が行われていました。
劣化は激しいのですが、壁、柱、天井と360度のフレスコ画が圧巻です。
顔だけ人為的に剥がされた(塗りつぶされた?)ような跡。異教徒であるイスラムの人による偶像破壊の傷跡が生々しく残されています。19世紀にはグルジア正教会のフレスコ画の多くが塗りつぶされて修復不可能なダメージを受けたそうです。
テラヴィ観光を終えた後は、ジョージアの首都・トビリシへ行きます。が、トビリシを拠点にアルメニアと非承認国家・ナゴルノカラバフ共和国を観光したので、まずはそちらをまとめようと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
こんにちは
現在は世界のどの辺にいるのでしょうか?
こんにちは。現在はペルーのマチュピチュにいます。このあと南下していく予定です。
ブログの更新がゆっくりすぎて、タイムラグが大きいです><
はじめまして、ブログ読まさせて頂きました!
ジョージアはいま一番行ってみたい国です。
名醸地のカヘティでクヴェヴリで造ったワインを飲むのが憧れです!
ジョージアは食事も美味しいそうで。
僕は食とお酒をテーマにした世界一周旅行を計画してます。いろいろ参考にさせていただきたいです!
コクリエさんはじめまして。食とお酒がテーマとは素敵ですね~!
今からアルメニアとナゴルノカラバフ共和国があるのでジョージア編を終えるのはまだまだ先になりそうですが…。参考にしていただけると嬉しいです。
ジョージアは本当にワインとご飯が美味しかったです。ただ、1品がボリューミーなので1人飯には辛いですが…ぜひ複数人でシェアして色んな種類をトライしてみてください。