ホイアンからバス・列車を乗り継いでニンビンにやってきました。
ニンビンは2014年に世界遺産に登録されたばかりのまだまだマイナーな街です。「陸のハロン湾」「陸の桂林」として有名だったので訪れましたが、正直、この後にいくハロン湾よりも好きな風景!
私の中でベトナム一の絶景スポットが、ニンビンにあるムア洞窟(mua cave)から眺める景色でした。本日は、ムア洞窟からタムコックを眺める絶景と、チャンアンでの川下りの内容をお届けします。
【場所】ニンビン
【気温】最高28度 最低26度
【通貨】10,000ドン=46.5円
➊ニンビンとは
ニンビンはハノイから南に約90kmの場所に位置しています。
チャンアン名勝遺跡群が2014年6月に世界複合遺産に認定されたばかりの、日本人にはマイナーな観光地です。ベトナム国内でも世界遺産に登録されるまでは有名ではなかったそう。
チャンアン名勝遺跡群とは5つの地域にわたって歴史的建築物と自然が散在していることから、世界複合(文化+自然)遺産に認定されました。世界複合遺産は2018年時点で僅か38件と世界遺産全体の約3%しかないそうです。
その5つの地域の中でも特に「陸のハロン湾」「陸の桂林」と称される美しい場所がタムコックとチャンアン。
ボートツアーは、多数の洞窟の中をクルーズするくチャンアンと、田園風景のなかをクルーズするタムコックが有名です。
今回、チャンアンでの手漕ぎボートクルーズと、タムコックの絶景を眺めることが出来るムア洞窟に行ってきました。
➋ムア洞窟(Mua cave)へ行く
ムア洞窟への行き方
まずは宿でバイクレンタル。130,000ドン/日を夕方までの半日レンタルということで100,000ドンにしてもらいました。
宿(ニンビン市内中心部)からムア洞窟までは約8kmです。
Google mapで「Hang mua」と検索して、バイクで向かいます。(ニンビン市内では警察の取り締まりに出会いませんでした。)
広い道で車も多くないので運転しやすいです。あいにくの雨空。(一応レインジャケットを着用。結果的には大雨になることなく、助かりました。)
ニンビン市内から出ると、田園風景と石灰岩の奇岩。
ニンビン市内から僅か5分~10分でこの絶景が広がります。運転が気持ちいい。
途中、こんな細道を通りつつ・・・。
進んでいくとPARKINGの文字が沢山ありますが、ここに止める必要はありません。一番奥にパーキングエリアがあります。
駐車場に到着。
バイクの場合、駐車代10,000ドン(=46円)をお支払い。ツアーでも来ることができますが、ニンビンの観光地はあまり大きくないので、バイクレンタルが安くて楽で便利です。
チケットオフィスで入場券購入。100,000ドン(=465円)。
1つ目の絶景ポイントへ
内部はまるで公園。一本道を進みます。
ちなみに、1本道なのでゴールが山頂に見えています。左右に2ヵ所。ここを目指して頑張って登ります。
綺麗に整備された池です。
さて、登ります!
石段で綺麗に整備されているので上りやすいですが、結構ハードなのでビーサンはお勧めしません。
途中2本の分かれ道。左の方が険しい道です。
まずは左の方へ上がります。なかなか険しい階段。汗をかくのでお水は必須。でも曇り空だから日差しは強くありませんでした。
最後はここに上ります。
岩がゴツゴツ。日本だったら規制されているだろうなぁという岩場。
断崖絶壁です。落ちてしまったら大怪我では済みません。
岩場の上には大きな龍。
到着!!
綺麗~!!
私が訪れたのは5月。ちょうど田んぼが緑色で綺麗な時期でした。田園風景が広がる奥にはニンビン市内が見えます。収穫直前になればさらに綺麗になると思います。
このムア洞窟の凄いところは、この休憩所の両サイドに絶景が広がっていること。
私のお気に入りの理由です。
左側は民家や水田、パラパラと散らばっている垂直に立ち並ぶ岩。
右側には有名なタムコックの水田です。
どーん!
1か所の場所から360度、2種類の絶景が見られる場所なんて、滅多にありません。凄く贅沢に思えます。来てよかった。
手漕ぎボートに乗って川下りをしている人が見えます。
タムコックの田園風景の中をボートクルーズする川下りも良いと思いますが、山頂から眺めるタムコックの田園風景も最高です!
ウェディングフォトの撮影。撮影しているカップルは2組いました。2人とも赤いドレス。
2つ目の絶景ポイントへ
絶景を満喫したので階段を下りても一つの山頂へ向かいます。
階段を下りている途中にも絶景が広がっています。反対側の塔が目印。ぐねぐねとした石段も、また風情があります。
再び階段を上ります。
雨がぽつぽつ。レインジャケットのおかげで全く濡れず、蒸れしらず。ゴアテックス素材のありがたさを初めて実感!
先ほど上った一つ目の絶景ポイントへつながる階段です。300段近くあるそうです。
到着!!
正直、風景は最初と似ているけど、やはり絶景でした。写真ではあまりうまく伝えられないのが残念なくらい。ただ、こちらからはタムコックの川下り側の風景は見ることが出来ません。
どちらか一つを選ぶなら分岐の左側の方が綺麗。ただ、右側は低いので簡単に山頂へ到着できると思います。
ということで下山。トータルで1時間30分程滞在していました。
❸チャンアン遺跡群で手漕ぎボートに乗る
Mua caveでタムコックの絶景を満喫した後は、チャンアンへ向かいます。
川下りはタムコック・チャンアンどちらでもできますが、タムコックの景色は山頂から満喫したのでチャンアンを選びました。
ちなみに、チャンアンはハリウッド映画「キングコング 髑髏島の巨神」のロケ地になった場所です。私は見ておりませんが・・・。
のどかです。
小鹿親子がいました。
到着。
到着してからお金がギリギリ足りないことに気が付く・・・。かなり焦りましたがATMがありました。
こちらも駐車代金15,000ドンです。
チャンアンのボート乗り場は橋を向こう側。
トイレは有料です。
チャンアンのボートクルーズは3種類のコースから選びます。
ここで私、大きな勘違い。写真をみて、キングコングのロケ地に行くのはルート2だけだと思っていました。キングコングに興味ないから1か3かなー、3にしよう!と決定。
実はキングコングのロケ地に行くのはルート2と3。ルート1はキングコングのロケ地には行かず9つつの洞窟を越えるルートでした。
チャンアンクルーズ代の200,000ドン(=930円)。どのルートも同額です。
まるでアトラクションのようなレーン。奥の機械にバーコードをかざして入場します。
ボート乗り場。3~4人の観光客と1人の船頭さんが乗ります。
私は1人なので他のグループが来るのを待ちました。観光地なので人は多いです。
ベトナム人女の子3人グループに混ぜてもらいました。この金髪の女の子が船頭さん(ベトナム語のみ)との通訳をしてくれました。ありがたい。
手漕ぎボートで絶景を見に出発です。
船頭さん。約2~3時間のボートツアーを一人で漕ぎます。超大変なお仕事です。
相当な重労働なので、基本的には3日に1回の仕事です。4人乗せると観光地に入るお金は200,000×4=800,000ドン。ただ、船頭は200,000ドン(=930円)しか貰えないそうです。
ベトナムの平均月収は約3万円。3日に1回なので月に10回と計算すると月収9300円+チップ代。多分それ以外の日はなにか別の仕事をしているのだと思います。
重労働なのに、賃金が少なすぎるね、と女の子と話しました。
洞窟と寺院を巡る
ルート3は3つの寺院と3つの洞窟、キングコングのロケ地をまわるコースです。
奇岩や奇峰が立ち並ぶ姿、川の水面に映る岩、小さく映る小舟の景色はとてもきれいです。
一番最初の洞窟が1000mと最長でした。
涼しい。鍾乳石が綺麗です。写真では分かりませんが、キラキラと光っています。
ベトナム語で「もっと!」「かがんで!」ということを言われます。
洞窟内は、かがまないといけないところが何ヵ所もあります。前をしっかり見ていないと頭をぶつけそうになるので要注意。暗い洞窟の中、迫りくる岩を避けながら進むのは、アトラクションのようで凄く楽しいです。
二つ目の洞窟を越えた後は水の色が変わりました。
どれだけ進んでも、大小の奇岩、奇峰が。バイクや車の音もなく、静かな世界です。
小舟もゆっくりと進むので美しい景色に浸ることが出来ます。
この中央の岩は映画「キングコング」で有名だそう。
みんなここで記念撮影。
小さな腕でオールを漕ぐ男の子。すごく可愛い。
私たちの小舟にも人数分の小さなオールが用意されていました。1分間漕ぐだけで腕が疲れる!ずっと漕ぎ続ける船頭さんは凄いです。
途中に3か所ある寺院には上陸して参拝することが出来ます。
キングコングロケ地まで100mの文字。
こんなに厳つい顔のカメ、初めて見ました。
映画に出てくる衣装を着たエキストラさん。一緒に記念撮影できます。
このロケ地をすすんで小舟が待っているボート乗り場へ。
最初の地点に戻って、ボートクルーズ終了です。
ちなみに最後にアンケートの紙が配られました。「漕ぎ手は良かったか、チップの要求はなかったか、時間は短縮されなかったか」など。海外に来てこういった類のアンケートは初めてだったので驚きました。
船頭さんには少額チップを渡します。20,000ドンが相場だそう。私は20,000ドン渡しましたが、ベトナム人3人は100,000ドン渡していていました。
勘違いが原因で、キングコングのロケ地も訪れるクルーズとなりましたが、予想よりもすごく楽しいクルーズツアーでした。ただ、後日行くハロン湾よりもニンビンの方が何倍も良かったです!!騒音を忘れて、絶景を眺めながらの静かなクルーズ。心安らぎます。
ニンビンは、ハノイから日帰りツアーもあるのでアクセスしやすい観光地だと思います。
この後はニンビンからハロン湾へ行きます。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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