多くのメディアで紹介されたことにより「一緒に一度は訪れたい絶景」として有名になった「ザ・ウェーブ」。1日20名限定という人数制限が設けられていることから、訪れることが難しい絶景でもあります。そんな「ザ・ウェーブ」のある地域は「ノース・コヨーテビュート」。
その南側にある「サウス・コヨーテビュート」はザ・ウェーブ程の知名度はありませんが、1日20名限定の絶景です。ノースよりも規模・見どころが大きくユニークな絶景は、個人的にはグランドサークル一の絶景でした。
応募者が少ないため、ザウェーブに比べて圧倒的に訪れやすく、感動的なサウス・コヨーテビュートの抽選方法や行き方、注意事項などをご紹介します。
アメリカレンタカー旅で一番訪れてほしい場所です。
【場所】サウスコヨーテビュート
【移動日】2019年10月6~7日
【通貨】1ドル=107.6円
1.抽選場所・時間・入場料など
1-1.抽選方法・場所・時間
サウス・コヨーテビュートは砂漠の厳しい自然環境の中にあることや、景観保護の観点などから1日20名限定。インターネットでのオンライン抽選と現地抽選によって、1日10名ずつ当選者が選ばれます。オンライン抽選はこちらから。
オンライン抽選は3~4カ月前に日程を決める必要があるため、ビジターセンターでの現地抽選に参加することにしました。
抽選場所:カナブビジターセンター
ザ・ウェーブ(ノース・コヨーテビュート)の抽選時間:朝8時30分。
サウス・コヨーテビュートの抽選時間:朝10時。
※毎日開催(数年前まで土・日分は金曜日にまとめて抽選していましたが、土・日曜日も毎日抽選しています。)
入場料:ザ・ウェーブ7ドル サウスコヨーテビュート5ドル(現地抽選の場合は当選時に支払い)

朝8時にはビジターセンター内に沢山の人。(ザ・ウェーブの抽選参加者)
抽選会場は右奥。10月はオンシーズンで100人以上の人がいたため、代表者一名のみ抽選会場に入るように言われました。
抽選会場で参加者全員の氏名、緊急連絡先番号、車のナンバー、型番を紙に記入します。
抽選は、クルクルとハンドルを回して出てきた番号が当選です。
ちなみにザウェーブの抽選は5回参加しましたが、10月中旬は毎日170人前後60~75組程度の観光客が参加していました。そのうちの10名のみ当選するため高倍率です。(私たちはすべて落選…)。
サウスコヨーテビュートは10時から同じ場所で抽選しますが、参加者は僅か5組。4組当選し、私も抽選1日目で当選しました。
サウスコヨーテビュートの抽選に当選した場合は許可証代5ドル支払い、翌日有効の許可証や地図を貰い、詳しい案内を聞きます。
道中、砂漠地帯でスタックする(車輪を取られて動けなくなる)ことが多いため、4WDの車かどうか強く確認されました。普通車やキャンピングカーの場合、ツアー会社を利用して訪れることが出来ます。
↑許可証。
飲み水・サングラス・帽子・日焼け止め・防寒具・軽食・カメラの替えバッテリー・薪(スタック時用)など
2.実際の行き方
サウスコヨーテビュートはカナブの街から東へ約50kmの場所に位置します。89号線を約40分走ります。細道に入ると砂利道が続き、まずザ・ウェーブの駐車場、そしてそこから更に奥に進むとサウスコヨーテビュートの駐車場があります。
サウスコヨーテビュートのメインの絶景はCottonwood。カナブからCottonwoodの駐車場まで車で3時間弱です。
サウスコヨーテビュートはザウェーブの駐車場を越えた場所にあります。ザウェーブまでの道のりはただの未舗装道路なので普通車でも可能ですが、サウスコヨーテビュート内は未舗装の砂漠地帯なので4WDの車が必須です。
当選すると渡される地図を見ながらmaps.meにマーキングすると道が分かりやすいと思います。
89号線から南へ下る道は未舗装の砂利道。そしてしばらくすると砂利道から「砂道」になります。
ゲートは2回通りました。
道中看板がありますが、見逃しやすいため携帯のGPSは必要だと思います。
この写真よりも深い砂場も沢山ありました。殆ど人は訪れず、携帯の電波も届かない場所なので、車輪が動かなくなっても、誰も助けに来てくれません。自己責任です。私たちの車はSUV。万が一の時のために、カナブの街で薪を購入しました。
往路復路とも対向車には出会いませんでした。(砂が深く、狭い場所も多いため対向車がいなくてよかったと本当に思います。)
砂利道+砂道あわせて2時間弱かかりました。1時間以上、上下に大きくガタガタ揺れるので正直凄く疲れます。砂に車輪を取られることも何回か…。実際にこの道を通った感想として、4WD以外の車では駐車場にたどり着くことはほぼ不可能だと感じました。
3.コヨーテビュートサウスの絶景
右前方に見える岩を目指して歩きます。
歩いていると、マーブル模様が見えてきます。
駐車場側の風景。砂漠。
人と比較するとスケールの大きさが伝わるかな。
既に絶景本で見たザ・ウェーブのような景色。あっという間に写真の枚数が増えていきます。
マーブル模様のひとつひとつはまるでベニヤ板。1枚の薄い木が積み重なっているかのよう。上るときに、「バキバキッ」と簡単に崩れてしまいました。
あちこちに崩れた破片があり、「1日20名」と制限されている理由を初めて実感。今はまだ景観が守られているけど、今後何千人という人が訪れるとさらに自然が壊されるのではないかと感じました。
奥へ行くとカラフルは岩がポツポツと。
このあたりはピンクや黄色、オレンジなどパステルカラーの可愛らしい地層。
さらに奥に進むとおもわず「凄い」と言ってしまう景色が広がっていました。様々な形の奇岩が立ち並んでいます。
この地域はもともと砂漠地帯。1億9000万年の砂丘が固まって形成された砂岩の表面が長年かけて鉄砲水や風によって浸食された結果、鉄分を多く含有する地層が流線形に露出してできたものと言われています。
微妙に色合いや形の異なる岩や地層が無数にあり、自然の偉大さを感じます。
↑まるで魔女の帽子。
この場所から更に奥に歩き、丘を越えるとまた違う絶景が広がっていました。
折角なので歩いて下に行ってみることに。
沢山の人が通ったことによって崩れた地層の残骸。破壊しないように気をつけて歩いていても、バキッと壊れてしまうことが何回もありました。こういった場所を見ると、今後入場禁止になる可能性も考えてしまいます
サウスコヨーテビュートは絶景の連続ですが、この場所が一番感動しました。入口と比べて暗赤色の色が濃い地層もあるので色彩がさらに鮮やか。色加工無しで撮影してこの鮮やかさなので、本当に綺麗です。
谷あいを通って奥へ。
渦巻のように巻いている岩が2つ。
その奥にある岩を越えるとまた新しい風景。
このサウスコヨーテビュートは本当に絶景が豊富でした。凄い景色を見たと思ってさらに歩くと、それを上回る絶景。もっと歩くと更に波うちが激しくなり…と絶景の連続。写真や動画ではこの凄さ・迫力は数分の一しか伝わりません。実物は何倍もすごいです!
約5時間歩き回りましたが、全く回り切れませんでした。10回訪れても全ての奇岩を見ることは出来ないともいわれているそうです。それぐらい見どころが多くて絶景の種類も豊富。この場所を越える絶景はあるのかな、なんて思ってしまう。
色んな人に知ってほしいけど、知ってほしくない。そう感じてしまう場所でした。
グランドサークルレンタカー旅をされる方、ぜひ訪れてこの感動を味わってください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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